タウンズブロックス症候群は鎖肛、耳介奇形、母指奇形、先天性腎奇形をともなう常染色体優性遺伝疾患である。

不明（非常にまれと考えられている）。

SALL1遺伝子（16q12.1）のヘテロ変異により発症する。

鎖肛、難聴をともなう耳介形成異常（小耳症、耳前肉柱など）、母指奇形（三指節母指、母指低形成など）、腎奇形（腎低形成、多嚢胞腎など）がみられる。

心奇形（ファロー四徴症、心室中隔欠損症）、小眼球症、外性器の異常をともなうことがある。一般に知能は正常であるが、学習障害の報告がある。

対症療法である。鎖肛は速やかな外科的手術が必要である。腎機能障害は、腎不全に進行した場合は透析、移植が必要である。難聴に対しては補聴器を使用するなど、早期の治療介入が必要である。

腎・泌尿器系の希少難治性疾患群に関する調査研究班