成人型分類不能型免疫不全症(平成21年度)
ぶんるいふのうがためんえきふぜんしょう
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1. 概要 | |
原因が特定できない低γグロブリン血症の総称で、WHO分類では抗体産生不全症の中に位置する。ヨーロッパ免疫不全症学会によれ ば、「2歳以上(多くは10代以降)で発症する低γグロブリン血症で、同種血球凝集素の欠損、あるいはワクチンへの低反応を示し、既知の免疫不全症ではな い疾患」とされている。 | |
2. 疫学 | |
300人から1,000人 | |
3. 原因 | |
原因が不明であるが、その中で近年、ICOS、TACI、BAFF-R、CD19などの異常症が明らかになった。大半の分類不能型免疫不全症については原因がいまだ不明である。最低10種類以上の責任遺伝子が存在すると予想されている。 | |
4. 症状 | |
様々な部位の頻回の罹患傾向に加え、個々の感染が重症化しやすく,治癒が遷延する。また肺炎,髄膜炎,敗血症などの重症感染症に反復罹患する。 | |
5. 合併症 | |
50%以上が自己免疫疾患を合併する。リンパ系悪性腫瘍、消化器系悪性腫瘍などの合併も多い。 | |
6. 治療法 | |
定期的なγグロブリン補充療法が治療の主体である。感染症時には抗菌薬投与が行われる。自己免疫疾患に対しては免疫抑制薬投与が行われる。 | |
7. 研究班 | |
成人型分類不能型免疫不全症の実態把握、亜群特定に基づく診断基準策定及び病態解明に関する研究 |