先天白内障(平成21年度)
せんてんはくないしょう
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1. 概要 | |
水晶体が透明性を失い、白濁する。出生時に既に起こっているものが多いが、小児期のある時期に出現、進行する発達白内障もある。両眼性が多いが、片眼に起こることもある。 | |
2. 疫学 | |
年間約200例の発症 | |
3. 原因の解明 | |
水晶体の構造蛋白クリスタリンが変質し、透明性を失うことによる。水晶体の形態形成遺伝子やクリスタリンを含む構造蛋白の遺伝子変 異によって起こると考えられ、幾つかの遺伝子では変異が発見されているが、大部分はまだ不明である。眼球の他の形成異常や、胎内感染症、代謝異常疾患に合 併することもある。 | |
4. 主な症状 | |
瞳孔領の白濁。視力の発達障害(形態覚遮断弱視)。視力不良だと斜視や眼振。重篤だと小角膜や小眼球。 | |
5. 主な合併症 | |
時に、多発奇形、代謝異常、風疹などの胎内感染症。白内障手術後は緑内障や網膜剥離が起こることがある。 | |
6. 主な治療法 | |
手術による混濁した水晶体の除去。眼内レンズ挿入、コンタクトレンズ、眼鏡による屈折矯正。視能訓練による視力発達促進。 | |
7. 研究班 | |
先天白内障の原因究明と診断治療基準の創生班 |