難治性慢性痒疹・皮膚掻痒症(平成21年度)
まんせいようしん・ひふそうようしょう
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1. 概要 | |
慢性痒疹とは強い痒みをともなう丘疹が孤立性に多発する反応性皮膚疾患である。いくつかの病型に分類されているものの、その定義は いまだあいまいな面がある。一方、皮膚掻痒症とは明らかな皮膚病変がみられないにもかかわらず、発作性ないし持続性に全身または局所の痒みを訴える疾患で ある。 | |
2. 疫学 | |
50-100人/年・1施設あたり | |
3. 原因 | |
両疾患ともに、原因や機序は明らかとなっていない。しかしこれまでに、腎・肝・胆道・血液・内分泌・代謝・精神疾患や薬剤、金属ア レルギー、病巣感染などの基礎疾患に起因する症例のあることが知られている。本研究班では病型の定義の策定とともに、多施設における調査結果に基づいて、 その実態、基礎疾患の頻度を把握する。また患者皮膚病変、末梢血液細胞、動物モデルなどを用いてその病態を解明し、有効な治療法の確立および治療方針の策 定をおこなう。 | |
4. 症状 | |
慢性痒疹:四肢・体幹に激痒をともなう丘疹が多発する。掻破を繰り返し徐々に角化、色素沈着を伴いながら慢性に経過する。皮膚掻痒 症:痒みを生じうるような明らかな皮膚病変がないにもかかわらず、全身のいたるところ、もしくは一部に限局して痒みを訴える。難治で治療に抵抗する例が多 くみられる。 | |
5. 合併症 | |
本疾患は種々の基礎疾患にともなって発症しうるが、本疾患が誘因となって発症する合併症はない。 | |
6. 治療法 | |
ステロイド外用薬および抗ヒスタミン薬の内服、ナローバンドUVB療法など。 | |
7. 研究班 | |
難治性慢性痒疹・皮膚そう痒症の病態解析及び診断基準・治療指針の確立 |