破局てんかん(平成21年度)
はきょくてんかん
| |
1. 概要 | |
破局てんかん(catastrophic epilepsy)は、乳幼児期に頻発するてんかん発作により重篤なてんかん性脳機能障害が生じ、その結果発達の停止・退行など破局的な発達予後を呈する 乳幼児難治てんかんをさす。早期のてんかん外科治療により良好な予後が得られる場合もあるが、多くの症例が重度の発達障害を呈すると推測される。大田原症 候群、West症候群、Lennox-Gastaut症候群、Dravet症候群、Doose症候群、Rasmussen症候群などを含む。 | |
2. 疫学 | |
研究班にて調査予定(本邦の活動性の小児てんかん患者十数万人の数%と予想) | |
3. 原因 | |
原因は遺伝子異常、皮質形成障害、周産期障害、腫瘍性病変、炎症など様々。遺伝子診断や画像診断に基づく診療指針、特に外科治療選択の指針が求められている。 | |
4. 症状 | |
頻発するてんかん発作、発達の停滞ないし退行、てんかん性脳症 | |
5. 合併症 | |
発達遅滞、行動障害、身体合併症、精神症状 | |
6. 治療法 | |
内科的治療(抗てんかん薬、ACTH治療、ケトン食)、外科治療(病変切除、脳葉切除、多葉切除、半球離断、脳梁離断) | |
7. 研究班 | |
乳幼児破局てんかんの実態と診療指針に関する研究班 |