CFC(Cardio-facio-cutaneous)症候群(平成21年度)

CFC(Cardio-facio-cutaneous)しょうこうぐん
研究班名簿 一覧へ戻る

1. 概要

細胞内Ras/MAPKシグナル伝達経路に存在する遺伝子の先天的な異常によって、成長・発達障害、精神発達遅滞、薄い眉毛や側頭 部狭小などの特徴的な顔つき、脆弱でカールした毛髪、湿疹・角化異常・魚麟癬などの皮膚症状、先天性心疾患、肥大型心筋症などがみられる遺伝性疾患。

2. 疫学

不明。100名弱と推定される。

3. 原因の解明

約半数強の患者で、KRAS、BRAF、MEK1、MEK2遺伝子のいずれかに先天的な異常が認められる。残る患者群では、病因遺 伝子はまだ同定されていない。これらの遺伝子は細胞内Ras/MAPKシグナル伝達経路に存在するが、その異常がなぜ発達障害や種々の臨床症状をきたすか については解明されていない。

4. 主な症状

成長・発達障害、精神発達遅滞、薄い眉毛や側頭部狭小などの特徴的な顔つき、脆弱でカールした毛髪、湿疹・角化異常・魚麟癬などの皮膚症状、先天性心疾患、肥大型心筋症などが認められる。

5. 主な合併症

ときに、白血病などの悪性腫瘍を合併する。

6. 主な治療法

根本的な治療法は知られていない。対症療法がおこなわれる。心疾患や悪性腫瘍の早期発見と早期治療が、予後を大きく改善する。

7. 研究班

コステロ症候群・CFC症候群類縁疾患の診断基準作成と患者数把握に関する研究班