神経系疾患|破局てんかん(平成22年度)
はきょくてんかん
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1. 概要 | |
乳幼児破局てんかん(catastrophic epilepsy)は、乳幼児期に頻発するてんかん発作により重篤なてんかん性脳機能障害が生じ、その結果、発達の停止・退行など破局的な発達予後を呈す る乳幼児難治てんかんをさす。大田原症候群、West症候群、Lennox-Gastaut症候群、Dravet症候群、Doose症候群、 Rasmussen症候群など、発作の頻発にともないてんかん性脳症を呈する乳幼児てんかん症候群を含む。多くの症例が重度の発達障害を呈すると推測され るが、その長期予後と有効な治療法は未だ明らかではない。早期のてんかん外科治療等により発作が抑制されることで、良好な発達の改善が得られる場合もあ る。 | |
2. 疫学 | |
有病率:乳幼児1,000人あたり0.74人(6歳未満発症てんかんの10.2%)と推定される。 | |
3. 原因 | |
原因は、皮質形成障害、周産期障害、腫瘍性病変、炎症、遺伝子異常など。画像診 断及び遺伝子診断等に基づく診療指針、特に外科治療に関する診断治療指針が求められている。 | |
4. 症状 | |
頻発するてんかん発作、発達の停滞ないし退行、てんかん性脳症。 | |
5. 合併症 | |
発達遅滞、行動障害、身体合併症、精神症状。 | |
6. 治療法 | |
内科的治療(抗てんかん薬、ACTH治療、ケトン食)、外科治療(病変切除、脳葉切除、多葉切除、半球離断、脳梁離断など)。 | |
7. 研究班 | |
乳幼児破局てんかんの実態と診療指針に関する研究班 |