眼科疾患分野|フックス角膜内皮変性症(平成22年度)
ふっくすかくまくないひへんせいしょう
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1. 概要 | |
眼難治性疾患であるフックス角膜内皮変性症は原発性に角膜内皮が障害されアポトーシスにより進行性に内皮細胞数の減少をきたし視力が低下する疾患である。 | |
2. 疫学 | |
十分に明らかでないが、本邦での患者数は数千~数万人と推定される。 | |
3. 原因 | |
本疾患は優性遺伝性疾患とされるが女性に多い等、優性遺伝では説明のつかない遺伝形式をとり原因遺伝子も十分に明らかでなく環境因子や老化など多因子疾患の可能性も有する。 | |
4. 症状 | |
主な症状として、両眼性に角膜浮腫に伴う混濁が進行、最終的に水疱性角膜症に至り光覚弁または手動弁にまで視力が低下。また角膜浮腫により角膜上皮びらんを生じやすく、繰り返し眼痛を伴う。 | |
5. 合併症 | |
角膜上皮びらんの遷延化に伴い角膜感染の合併症を生じ易くなる等。 | |
6. 治療法 | |
現在角膜移植以外に有効な治療法はない。 | |
7. 研究班 | |
カルパイン阻害剤による角膜内皮細胞のアポトーシス抑制効果の評価研究班 |