神経系疾患分野|非定型良性小児部分てんかん(平成23年度)
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1. 概要 | |
Aicardiらは、1982年に、以下の診断基準を示す新しい症候群を提唱した。 | |
2. 疫学 | |
国内では症例報告が中心で、これまでに疫学調査の報告はなく、詳細は不明である。海外でも同様に疫学調査はなく、発症数は不明である。 | |
3. 原因 | |
小児期に出現する予後良好なてんかん症候群に、良性小児ローランドてんかんがあり、この多くは3歳から15歳までの間で寛解し治癒する。非定型良性小児部分てんかんの病初期の症状は、良性小児ローランドてんかんによく似ることから、病因が同一である可能性が指摘されているが、統一した見解は得られていない。 | |
4. 症状 | |
概要で示した症候を満たす。また、てんかん性陰性ミオクローヌスにより、脱力、失立、転倒を来す。偽性球麻痺症状としての、(Foix-Chavany-Marie syndrome)を来すこともしばしば経験され、誤嚥や、不明瞭な発音、呂律の回らない話し方、流涎などがみられる。 | |
5. 合併症 | |
多くは10~15歳までに発作は消失し、治癒するが、精神運動発達遅滞を合併し、後遺症として永続的に残存することがしばしばある。 | |
6. 治療法 | |
てんかん性陰性ミオクローヌスは、Carbamazepineで誘発され、Ethosuximideにより寛解する。 | |
7. 研究班 | |
傍シルビウス裂症候群の実態調査と診断基準の作成に関する研究班 | |