免疫系疾患分野|RAPADILINO症候群(ラパデリノ症候群)(平成23年度)

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1. 概要

RAPADILINO症候群は、橈骨欠損・低形成、口蓋の低形成、慢性の下痢、小柄な体型、さらに、細長い鼻を特徴とする。高率に癌腫(特に、骨肉腫、皮膚扁平上皮癌)を合併する

2. 疫学

10人から20人(推定)

3. 原因

DNAの複製・修復に関与するヘリカーゼタンパクRECQL4の異常により、発症する。病因遺伝子は明らかになっているが、その機能については、不明な点が残されている。

4. 症状

橈骨欠損・低形成、母指の欠損、膝蓋骨の低形成、口蓋の低形成、口蓋裂、高口蓋、慢性の下痢、小柄な体型、さらに、細長い鼻を特徴とする。知的な発達は障害されないことが多い。

5. 合併症

癌腫の高率な発症である。骨肉腫、白血病等の合併が報告されている。

6. 治療法

下痢が持続することがあるので、栄養状態を定期的にフォローする。整形外科的処置も必要である。定期的な検診により癌腫(特に骨肉腫)の発生を早期に発見し、外科的切除、抗がん剤による治療を行う。

7. 研究班

遺伝子修復異常症(Bloom症候群、Rothmund-Thomson症候群、RAPADILINO症候群、Baller-Gerold症候群)の実態調査、早期診断法の確立に関する研究班