奇形症候群分野|ヌーナン症候群(Noonan症候群)(平成23年度)
ぬーなんしょうこうぐん
| |
1. 概要 | |
細胞内のRas/MAPKシグナル伝達系にかかわる遺伝子の先天的な異常によって、特異的顔貌、先天性心疾患、低身長、鎧状胸郭、停留精巣、精神遅滞などを示す常染色体優性遺伝性疾患。 | |
2. 疫学 | |
数千人以上と推測されているが、実態は不明 | |
3. 原因 | |
ヌーナン症候群の原因遺伝子として、これまでにPTPN11、KRAS、SOS1、RAF1、SHOC2遺伝子の先天的な異常が報告されている。しかしながら、約40%の患者ではこれらの遺伝子に変異を認めず、新規病因遺伝子が存在すると考えられている。 | |
4. 症状 | |
特異的顔貌、先天性心疾患(肺動脈狭窄症、心房中隔欠損症など)、低身長、鎧状胸郭、停留精巣、精神遅滞などが認められる。 | |
5. 合併症 | |
ときに白血病を合併する | |
6. 治療法 | |
根本的な治療法は知られていない。対症療法がおこなわれている。 | |
7. 研究班 | |
分子診断に基づくヌーナン症候群の診断・治療ガイドライン作成と新規病因遺伝子探索研究班 | |