奇形症候群分野|ウォルフヒルシュホーン症候群(平成23年度)
うぉるふひるしゅほーんしょうこうぐん
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1. 概要 | |
4番染色体短腕に位置する遺伝子群の欠失により引き起こされる疾患であり、重度精神遅滞、成長障害、難治性てんかん、多発奇形を主徴とする | |
2. 疫学 | |
本研究の調査では、約3、100人に1人の割合で、出生すると推定される。現在の患者数は、1000人以下であると考えられる。 | |
3. 原因 | |
本症の一部では、染色体検査により4番染色体短腕に欠失があることが証明されるため、4番染色体短腕に位置する遺伝子群の半数不全(haplo-insufficiency)が原因と考えられるが、どの遺伝子が本症のどの症状と関係しているかについては、まだ明らかにされていない。 | |
4. 症状 | |
特徴的顔貌、成長障害、重度精神遅滞、筋緊張低下、難治性てんかん、摂食障害など | |
5. 合併症 | |
頭部・顔面非対称、難聴、眼瞼下垂、視神経異常、歯牙異常、先天性心疾患、唇裂口蓋裂、性腺・腎尿路障害、脳形態異常、IgA欠損症、睡眠障害など | |
6. 治療法 | |
精神遅滞にたいしては、運動発達、認知、言語、社会性の能力を伸ばすための訓練などを行う。けいれんに対しては、抗けいれん薬(バルプロ酸、Ethosuximide、 Diazepam等)の投与を行う。摂食障害に対しては、摂食訓練を行う。また、胃食道逆流症がある場合は胃瘻造設、噴門部縮小術などの外科的治療を行う。その他の合併症に対しては、通常どおりの治療・ケアを継続して実施する。 | |
7. 研究班 | |
ゲノムコピー数異常を伴う先天奇形症候群(ウォルフヒルシュホーン症候群を含む)の診断法の確立と患者数の把握に関する研究班 | |