循環器系疾患分野|原発性リンパ浮腫(平成23年度)
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1. 概要 | |
リンパ浮腫には、原因が未解明の原発性と、癌手術におけるリンパ節隔清等による、後天的なリンパ路の障害によって引き起こされる2次性がある。 | |
2. 疫学 | |
原発性リンパ浮腫の原因は未解明で、その患者は、2009年では5千人1)と推定されている。 | |
3. 原因 | |
原発性リンパ浮腫の原因は未解明であるが、家族性に発症した場合、FoxC2、VEGFR-3、SOX18等の遺伝子異常が指摘されているが、確定的ではない。 | |
4. 症状 | |
四肢の難治性、進行性腫脹、冷感、疼痛などを呈する。 | |
5. 合併症 | |
色素沈着、皮膚血流障害、皮膚潰瘍、易感染性、関節拘縮、象皮症、リンパ管肉腫など。 | |
6. 治療法 | |
100年以上におよぶ治療法開発の経緯があるが、現在に至ってさえも有効な治根治的治療法がない。症状の悪化が懸念され、重症例を除いては、あまり外科的治療法は行われておらず、対症療法的にリンパドレナージマッサージや弾性ストッキングの着用が、また、利尿剤や抗血小板療法が用いられることもある。最近、症状の改善には、単独療法に比べ、理学療法と弾性ストッキングの併用が有意に有効であるとされている。 | |
7. 研究班 | |
リンパ浮腫治療におけるbreak throughを目指して―福田研究班 | |