(11)整形外科疾患分野|致死性骨形成不全症(平成24年度)
こつけいせいふぜんしょう
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1. 概要 | |
骨形成不全症は先天的な1型コラーゲンの異常による疾患であり、骨脆弱性のため易骨折性を認める。軽症のものでは外傷により年1〜2回程の骨折が見られる程度で、骨変形は来さないことが多い。しかるに重症のものでは、胎児期から骨化不全や全身骨の骨折を認め、四肢骨の変形のみならず、肋骨骨折を来たして胸郭低形成となり、出生後呼吸不全を起こすため、最重症のものでは致死的である。本研究の目的は、胎児期での適切な診断を行い、出生後呼吸管理とともにビスフォスフォネートにより生命予後を改善させる治療法を確立することである。 | |
2. 疫学 | |
不明(骨形成不全症全体では1.5〜2万出生に1名程度)。 | |
3. 原因 | |
骨の構成蛋白のおよそ90%を占める1型コラーゲンの異常により発症する。患者の9割以上は1型コラーゲン遺伝子(COL1A1あるいはCOL1A2のいずれか)の変異が原因で、常染色体優性遺伝様式を呈する。その他に、常染色体優性遺伝様式を呈するものとして、最近1型コラーゲン分子や線維の生成に関わる様々な因子の異常が次々と明らかになってきている(CRTAP、LEPRE1、PP1B、SERPINH1、FKBP10、SP7、SERPINF1、BMP1)。 | |
4. 症状 | |
骨脆弱性による易骨折性、骨変形。 | |
5. 合併症 | |
胸郭低形成による呼吸不全。 | |
6. 治療法 | |
ビスフォスフォネート投与。長管骨への髄内釘挿入。呼吸不全を来す場合は、人工呼吸管理。 | |
7. 研究班 | |
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