(12)代謝疾患分野(別添 留意事項(4)の18疾患分野から選択)|オクチピタル・ホーン症候群(平成24年度)

おくちぴたる・ほーんしょうこうぐん
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1. 概要

本症の責任遺伝子はメンケス病責任遺伝子であるATP7Aである。遺伝子変異はスプライトサイト変異が多く、ATP7A活性がある程度残存している。そのため、症状はメンケス病に比べて著しく軽い。主な症状は筋力低下、膀胱憩室、骨粗鬆症、血管蛇行、後頭骨の角様突起などの結合織異常で、精神発達は正常~軽度低下であるが、運動失調が見られる。
血清銅、セルロプラスミン値は正常~低下と症例により異なる。培養皮膚線維芽細胞の銅濃度は高値で、診断に有効である。
現在、有効な治療法は全く報告されていない。本研究で治療法が提唱される可能性が高い。上記の発症頻度は、平成22、23年度の難治性疾患克服事業で、初めて明らかにされた。

2. 疫学

平成22、23年度の本事業で行った実態調査では、10年間で7名の登録があり、男児出生100万人当たり約1名であった。

3. 原因

責任遺伝子はメンケス病責任遺伝子であるATP7Aである。遺伝子変異はスプライトサイト変異が多く、ATP7A活性がある程度残存している。そのため、症状はメンケス病に比べて著しく軽い。

4. 症状

黄頭骨の角様変化、皮膚・関節の過伸展、筋力低下、歩行障害、側わん症、骨粗鬆症などの結合織異常が主要症状である。血管蛇行、膀胱憩室が見られる場合もある。

5. 合併症

膀胱憩室による頻回の尿路感染症、骨折、血管壁障害による出血であるが、症例が少ないこともあり、詳細は不明である。

6. 治療法

現在、有効な治療法は全く報告されていない。本研究で治療法が確立される可能性が高い。

7. 研究班

Menkes病・occipital horn症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発班