１番染色体短腕末端1p36領域の欠失によっておこる染色体異常症候群である。成長障害、重度精神発達遅滞、難治性てんかんなどの症状を来たす。

約１万人に１人と推測されているが、詳細は不明。

先天的な要因による１番染色体短腕末端の欠失が原因である。１番染色体短腕末端の欠失が単独で突然起こる場合と、両親のうちの一方の均衡転座が原因となる不均衡転座による場合がある。

成長障害、重度精神発達遅滞、難治性てんかんなど。尖った顎などの特徴的な顔貌が認められる。乳児期には筋緊張低下、哺乳不良が認められることがある。

先天性心疾患、難聴、斜視、白内障、稀に小児腫瘍を生じることがある。

精神発達遅滞：乳幼児期早期の療育訓練
けいれん発作：抗けいれん剤の内服
患者、家族にとって遺伝学的診断やカウンセリングが欠かせない。

1p36欠失症候群の実態把握と合併症診療ガイドライン作成