血液・凝固系疾患分野|家族性血球貪食症候群(平成24年度)
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1. 概要 | |
家族性血球貪食症候群はリンパ球の細胞障害性顆粒の産生および搬送・分泌過程を制御する遺伝子群の異常により、マクロファージやリンパ球の過剰反応が持続し、多様な臓器障害が引き起こされる。生後すぐに発症する例も存在する。血球貪食による血液系の異常が顕著であり、重症例では死に至る疾患群である。 | |
2. 疫学 | |
年間10例程度が新規に発症する。 | |
3. 原因 | |
家族性血球貪食症候群の原因としてはパーフォリン, syntaxin11, MUNC 13-4、Munc18-2の遺伝子異常が報告されているが、日本人の約40%の症例では原因遺伝子が不明である。 | |
4. 症状 | |
抗生剤不応性で持続する発熱、皮疹、肝脾腫、リンパ節腫張、出血症状、けいれん、肺浸潤、腎障害、下痢、顔面浮腫、など多彩である。 | |
5. 合併症 | |
感染症、DICを併発することが多い。その他、高 LDH 血症を伴う肝機能障害、凝固異常、低蛋白血症、低コレステロール血症、高トリグリセライド血症、高フェリチン血症などが観察されることがある。骨髄は低形成のことが多く、血球のうち主に赤血球を貪食するマクロファージが増加する。 | |
6. 治療法 | |
骨髄移植 | |
7. 研究班 | |
血液免疫系細胞分化障害による疾患の診断と治療に関する調査研究班 | |