その他分野|尿細管性アシドーシス(平成24年度)
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1. 概要 | |
近位尿細管からの重炭酸イオン再吸収障害、あるいは遠位尿細管からの水素イオン排泄の障害のいずれかまたは両方の合併により、酸血症を呈する疾患。小児の多くは先天性で、成長障害を呈する。成人では遺伝性で尿路結石を呈するものと、シェーグレン症候群などの膠原病に起因するものとがある | |
2. 疫学 | |
推定患者数約100名。 | |
3. 原因 | |
眼球異常を呈する近位型尿細管性アシドーシスはナトリウム・重炭酸イオン共輸送体の異常、成人で尿路結石を呈する遠位尿細管性アシドーシスの原因は塩素・重炭酸イオン交換体の異常、小児の遺伝性遠位尿細管性アシドーシスの原因は水素イオンATPaseの異常による。 | |
4. 症状 | |
成長障害がいずれのタイプの尿細管性アシドーシスにも見られる。 | |
5. 合併症 | |
眼球異常を伴う近位尿細管性アシドーシスでは、緑内障・白内障・帯状角膜変性症などを、成人の尿路結石を呈する遠位尿細管性アシドーシスでは尿路結石症と球状赤血球症、小児の遺伝性遠位尿細管性アシドーシスでは難聴、腎石灰化、腎機能障害などを呈する。 | |
6. 治療法 | |
アルカリ・カリウムの補充を行う。 | |
7. 研究班 | |
腎・泌尿器系の希少難治性疾患群に関する調査研究班 | |