その他分野|Fibronectin腎症(フィブロネクチン腎症)(平成24年度)
| |
1. 概要 | |
糸球体細胞外基質に細線維構造をともなう、いわゆる「糸球体沈着症」のひとつである。細胞外マトリックスであるfibronectinが糸球体に多量に沈着することを特徴とする。 | |
2. 疫学 | |
不詳 | |
3. 原因 | |
常染色体優性遺伝をとり、その責任遺伝子はfibronectionをコードするFN1遺伝子であるが、同遺伝子の変異が検出できる患者は約40%である。FN1遺伝子変異によって生じたfibronectinは細胞接着能が減弱し、細胞骨格再構築などに支障をきたすことが明らかとなっている。 | |
4. 症状 | |
おおむね20-40歳に軽度~高度の蛋白尿で発症し、その後15-20年で末期腎不全にいたる。 | |
5. 合併症 | |
本症に特有の腎外症状や合併症は認められない。 | |
6. 治療法 | |
疾患特異的な治療法は存在しない。末期腎不全に陥り、腎移植術を受けた場合でも移植後再発が高率に発生する。研究班 | |
7. 研究班 | |
腎・泌尿器系の希少難治性疾患群に関する調査研究班 | |