嚢胞性線維症(指定難病299)
のうほうせいせんいしょう
- 現在のところ根本的な治療法はありませんが、適切な治療を続けることによって、病状の進行を遅らせることができます。第7染色体上に存在するCFTRという遺伝子の変異の性質に応じて機能を部分的に回復させる分子治療薬の開発が進められており、欧米で臨床応用が始まっています。
この病気は治りますか?
- 経腸栄養剤の中に経口できる(口から飲める)ものがありますので、普通の食事に加えて試すとよいでしょう。主治医に相談して処方してもらってください。また、脂肪としては、消化吸収されやすい中鎖脂肪酸を利用するとよいです。食事に混ぜることができるオイルやパウダー、プリンがありますので、栄養士に相談してください。
食欲がない場合の栄養補給はどうしたらよいですか?
- 診断には、汗試験を受けて汗に含まれる塩化物イオン(Cl–)の濃度を測定する必要があります。正確に検査を実施できる施設が限られますので、遺伝子検査(CFTR遺伝子の変異の解析)を先に受けられてもよいです。遺伝子検査は2022年度から保険収載されています。
診断を受けるにはどうしたらよいですか?
- 基本的には食直後ということになっていますが、食時の直前でもよいですし、食事に時間がかかる場合は食事中にも飲むとよいです。おやつの時にも飲めるように分けて処方してもらうとよいです。腸に届いてから働くようにコーティングしてある顆粒ですので、噛まずに飲んでください。消化酵素剤は、量が足りないと食物が十分に消化されませんし、多すぎると腸を痛めますので、処方された分量を守りましょう。
消化酵素剤を飲むタイミングはいつがよいですか?飲み方に注意すべき点はありますか?
- 声がかれる副作用は時に見られます。吸入後によくうがいをするとよいです。この副作用は重くなったり、長く続くことは少ないので、通常はそのまま使い続けてください。
ドルナーゼアルファ吸入剤を使っていたら声がかれてきました。どうしたらよいですか?