ホモシスチン尿症(指定難病337)

ほもしすちんにょうしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

この病気の診断はどのようにされますか?

ホモシスチン尿症Ⅰ型は新生児マススクリーニングにてメチオニンというアミノ酸の上昇により発見することができます。ただし軽症型や採血時期の適切でない症例では見逃されることがあります。Ⅱ型とⅢ型ではメチオニンがむしろ低下〜正常のため、新生児マススクリーニングの対象疾患となっていません。関連した疾患のスクリーニングでの異常や、臨床症状の出現が診断のきっかけになります。

将来子どもを産むことや家族への影響はありますか?

ホモシスチン尿症と診断された子どもがいる両親からは25%の確率で同疾患の子どもが生まれます。まれに兄弟(同胞)の血中メチオニンやホモシステインの測定、あるいは遺伝子検査により、未診断の症例の治療につなげることができます。

成人期の治療で注意すべきことはありますか?

進学や就職による社会生活の変化により、食事療法が難しくまた怠薬することもあります。生涯の治療継続に努めることができるように、家族や周囲の援助が大切です。また血栓症予防の治療が必要な場合もあります。

 

情報提供者
研究班名 新生児スクリーニング対象疾患等の先天代謝異常症の成人期にいたる診療体制構築と提供に関する研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和3年11月(名簿更新:令和6年6月)