TRPV4異常症(指定難病341)

てぃーあーるぴーぶい4いじょうしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

病気がみつかるきっかけは何ですか。

重症の場合には出生児の骨の異常としてみつかることがあります。軽症の場合には、乳幼児期から小児期にかけて低身長などの症状をきっかけにみつかります。

診断検査方法はどのようなものがありますか。

通常は単純X線検査で診断されますが、それだけでは診断がはっきりしない場合などは、遺伝子検査も実施できます。

妊娠中に胎児がこの病気かどうかの診断はできますか。

超音波検査により骨の病気と疑われることはありますが、この病気かどうかは出生後の単純X線検査や遺伝子検査が必要になります。

両親に症状がなくて、子どもがこの病気だった場合に、次の妊娠で胎児が再度同じ病気になる可能性は高いですか。

遺伝子の変化が原因で起こる病気ですが、健常なカップルはその遺伝子の変化を持っておらず、そのお子さんがこの病気になるのは、妊娠の際にたまたま生じる遺伝子の変化が原因です。そのため子どもさんがこの病気であっても、その次の妊娠で胎児が同じ病気になる可能性は非常に低いと考えられます。極めて例外的にご夫婦の卵子や精子にのみ遺伝子変化を持った細胞が存在して(性腺モザイク)、次の子どもさんに再発することも理論上はあり得ますが、これまでにはっきりしたこのような患者さんは報告されていません。

両親のいずれかがこの病気の場合には、子どももこの病気になりますか。

カップルのいずれかがこの病気の場合には、TRPV4遺伝子の変異を持っておられるため、何番目のお子さんかにかかわらず、50%(二分の一)の確率で同じ病気になります。

治療法はありますか。

この病気を根治させるような治療法はありません。それぞれの症状に応じた対症療法が中心です。概ね整形外科的な治療ですが、呼吸障害の場合には人工呼吸や、脊髄症の場合は脳神経外科的な手術が必要になることもあります。

 

情報提供者
研究班名 先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究班
研究班名簿
情報更新日 令和6年4月(名簿更新:令和6年6月)