発作性夜間ヘモグロビン尿症(指定難病62)
ほっさせいやかんへもぐろびんにょうしょう
(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)
発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hemoglobinuria, PNH)と診断されたら、患者と家族はどのようにしたらよいでしょうか?
- PNHは一般に経過の長い疾患で、貧血症状も長年にわたって進行するため自覚症状に乏しいことも少なくありませんが、非常に稀で特殊な病気ですので、PNHと診断されたらもしくは疑われたら、一度専門医にご相談されることをお勧め致します。またPNHに特徴的な症状である溶血発作がおこり、ヘモグロビン尿が悪化した場合は、速やかに主治医と連絡をとり対処して下さい。溶血に対して極めて有効なお薬(エクリズマブ、ラブリズマブ)が開発されましたが、使用にあたっては必ず血液専門医にご相談下さい。
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この病気は遺伝しますか?
- PNHは遺伝子の変異による病気ですが、後天的におこるため、遺伝することはありません。
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出産はできますか?
- 基本的にはお勧めできませんが、無事出産された例は海外でも、日本でも報告されています。妊娠前に病気が安定していることが最低条件ですが、その場合でも血栓症の予防管理など慎重に経過を見る必要がありますので、かならず専門の医師にご相談下さい。エクリズマブは、米国の胎児危険度分類においてカテゴリーC(危険性を否定できない)に分類される薬剤であります。エクリズマブの血栓予防効果が判明し、欧米を中心に本邦においてもPNH妊婦に対し、エクリズマブを投与し、母児ともに無事出産したとの報告が相次いでなされており、本邦における妊娠のためのガイドラインも策定されていますので参考にして下さい。
発作性夜間ヘモグロビン尿症-妊娠ガイドライン- 診療の参照ガイド(令和1年改訂版)
http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2020/08.pdf
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