パーキンソン病(指定難病6)
ぱーきんそんびょう
- 薬を1回休んでも、あまり困ることがなければ、当日の朝だけは服用せずに検査を受けるとよいでしょう。薬の時間がずれたり服用しないと体が動きにくくなり検査を受けにくい場合には、検査の朝も十分量の水とともに服用してください。検査ではベッドに横になりますが、体が動かなくなると、検査中の事故になる場合もありますので、胃カメラの先生にも体の具合を伝えて検査を受けてください。
胃カメラの検査を受けますが、薬はどうしたらよいでしょうか。
- 多くは足への水分うっ滞による浮腫です。散歩や体操など、よく足を動かすようにしましょう。夜間足を高くして休んだり、マッサージをすることにも効果があります。心臓や腎臓、肝臓の病気で起こることもありますので、むくみが持続するときには医師に相談して下さい。パーキンソン病の治療薬で起こることがあります。特にドパミンアゴニストで起こりやすいことが知られています。薬を替えてみるのも方法です。通常症状には波があり、同じように薬を飲んでいても、むくみは強かったり軽くなったりします。
足がむくむのですが、どうしたらよいでしょうか。
- パーキンソン病の症状の一つでレム期睡眠行動異常症といって睡眠中にもかかわらず身体の動きが出てしまい寝言を出すことがあります。大きな声が出ますので、隣で休んでいる人がびっくりしますが、本人は覚えていません。睡眠薬を使うと軽くなりますが、隣で休んでいる人が困らなければ、そのままでも構いません。
寝言が多いのですが、薬のせいでしょうか。
- 幻視、幻覚は薬で起こることもありますし、病気自体で起こることもあります。パーキンソン病の治療薬ではどれでも幻視や幻覚を起こすことがありますが、特にアマンタジン、MAO-B阻害薬、ドパミンアゴニストで生じることが多いと思われます。本人にとっては非常にリアルな体験なので無下に否定するだけではなく、具体的にそれが幻覚であることを理解させる様にします。例えば、ゴミが虫に見えたらただ否定するだけではなく、部屋を明るくして良く見直してもらい納得させるようにします。また妄想が起こることもあり、夜中に「部長が呼んでいる」と言って出かけようとしたり、「妻(夫)が浮気している」と責めることもあります。幻覚や妄想から興奮が起こるときには速やかに薬を減らすなどの対処が必要です。原則として最後に追加した薬から少なくし、最後はL-ドパ単独にして、運動機能を維持しつつ少なめで治療するようにします。また、認知症の薬(ドネベジル)なども使います。こうした対処だけでは改善が不十分で精神症状が強い場合には抗精神病薬を使う場合もあります。
幻視や幻覚があるのですが、薬のせいでしょうか。
- パーキンソン病自体では痛みは起こりませんが、パーキンソン病の治療薬の効果が減少したときに痛みに対する過敏性が生じて痛みを強く感じることがあります。ドパミン神経は脊髄に分布して痛みを和らげるように働いていると考えらますし、ドパミンの枯渇によって不安症状が強くなることも関連している可能性があります。このため、治療薬の効果が切れるオフ時に痛みが強くなります。こうした場合は服薬を調節してウェアリングオフを軽くすると痛みも軽くなります。