ルビンシュタイン・テイビ症候群(指定難病102)
1. 「ルビンシュタイン・テイビ症候群」とはどのような病気ですか
特徴的顔貌、幅広い拇 指趾 や精神運動発達遅滞を主症状とし、全身の様々な臓器に合併症を認める先天異常症候群の1つです。
2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
人種や性別によって発症頻度の差はないといわれ、世界中に患者の存在が知られています。特定の食事、嗜好品や薬剤などは発症には関係がありません。
3. この病気はどのような人に多いのですか
人種や性別の差によって発症頻度はないといわれ、世界中に同じ病気の方がおります。
特定の食事、嗜好品やお薬の内服などは発症には関係がありません。
4. この病気の原因はわかっているのですか
16番染色体にあるCREBBP遺伝子または22番染色体EP300遺伝子変異によって発症することが知られています。現在は遺伝学的検査が保険収載されています。遺伝学的検査を受ける際には、医療機関受診と遺伝カウンセリングが必要です。
5. この病気は遺伝するのですか
お子さんがルビンシュタイン・テイビ症候群である場合には、その弟妹がルビンシュタイン・テイビ症候群として産まれてくることは稀です。将来、患者さんの子供がおなじくルビンシュタイン・テイビ症候群である確率は50%です。遺伝について、ご不安な点がある場合、臨床遺伝専門医などに 遺伝カウンセリング を受けられることをお勧めいたします。
6. この病気ではどのような症状がおきますか
特徴的顔貌、幅広い母指趾や精神運動発達遅滞は、ほとんどの患者で共通する症状です。体格はこがらです。先天性心疾患(動脈管開存、心室中隔欠損、心房中隔欠損、大動脈縮窄や肺動脈狭窄)、眼科合併症(斜視、屈折異常、緑内障)、泌尿器・腎疾患(停留精巣、膀胱尿管逆流症)、歯の症状(叢生、副歯を伴う切歯)、皮膚の症状(多毛、ケロイド傾向、石灰化上皮腫)、腫瘍など様々な合併症を生じますが、個人によって、症状の有無や程度は異なります。緑内障は合併が多く、眼科での眼圧評価は重要です。側弯症、膝蓋骨脱臼や環椎軸椎亜脱臼を合併する例があるので、整形外科での診察も必要です。潜在性二分脊椎の例があり、疑えばMRI検査をします。
7. この病気にはどのような治療法がありますか
根本的治療はありません。各症状に対して、一般と同様に適切な対症療法を行います。母指の変形が強い場合、外科手術が必要です。
8. この病気はどういう経過をたどるのですか
呼吸器感染に罹患しやすい乳幼児期を乗り越えると、全身状態は、比較的安定します。
その後の経過は、合併する内臓疾患の重症度によって異なります。
9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか
健康的な生活をすごせるよう心がけて下さい。バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠などです。感冒などをきっかけに、全身の体調を崩すことがありますので、注意しましょう。
10. 次の病名はこの病気の別名又はこの病気に含まれる、あるいは深く関連する病名です。 ただし、これらの病気(病名)であっても医療費助成の対象とならないこともありますので、主治医に相談してください。
該当する病名はありません。
11. この病気に関する資料・関連リンク
ルビンシュタインテイビ症候児・者 親の会 http://2st.jp/Rcosmos/
平成21-23年度 厚生労働省科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業「Rubinstein-Taybi症候群の臨床診断基準の策定と新基準にもとづく有病率の調査研究班」 研究報告書 2011.
研究班名 | 患者との双方向的協調に基づく先天異常症候群の自然歴の収集とrecontact可能なシステムの構築班 研究班名簿 |
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情報更新日 | 令和5年1月(名簿更新:令和6年6月) |