家族性地中海熱(指定難病266)

かぞくせいちちゅうかいねつ
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

どうやって診断されるのでしょうか?

患者さんの症状から家族性地中海熱を疑うことが大切です。特徴的な症状としては、38℃以上の1~3日間続く発熱と、腹痛、胸痛、関節の腫れです。遺伝子解析は、診断の助けになりますが、遺伝子変異があっても必ず発症するわけでは無く、変異がない家族性地中海熱の患者さんもおられます。そのため、家族性地中海熱診断の基本は、臨床的診断(症状から診断する)となります。診断が難しい場合は、臨床症状、発熱のパターン、コルヒチンの効果、遺伝子検査などの所見を総合的に判断して慎重に診断を行う必要があります。

コルヒチンの治療は必要ですか?

コルヒチンの内服治療は、発作をコントロールするのみならず、アミロイドーシスを予防するのに必要な治療と考えられています。

コルヒチンの副作用は?

一番おこりやすい副作用は下痢です。水様性下痢のため内服を続けることができないことがあります。その場合、分割投与(1日、3回か4回に分けて投与)で副作用が軽減できることがあります。他の副作用は、吐き気、嘔吐、急激におこる腹痛です。時に白血球、赤血球、血小板の数が減少する事もありますが、コルヒチンの量を減量する事で改善することがあります。

 

情報提供者
研究班名 自己炎症性疾患とその類縁疾患における、移行期医療を含めた診療体制整備、患者登録推進、全国疫学調査に基づく診療ガイドライン構築に関する研究班
研究班名簿 
情報更新日 令和5年11月(名簿更新:令和6年6月)