総排泄腔遺残(指定難病293)

そうはいせつくういざん
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

生命予後は?

本疾患の生存例が発生しているのは1960年以降で、壮年期以降の臨床データが存在せず、不明です。

難病指定に関しては?

平成27年1月からの医療費助成の制度改正により指定難病となりました。重症度分類で重症と判定された場合に、難病として医療補助を受けることができます。

小児慢性特定疾病に関しては?

平成27年1月からの医療費助成の制度改正により、本症は小児慢性特定疾病としても認定され、18歳になるまで(引き続き治療が必要であると認められる場合は、20歳になるまで)の医療費補助を受けることができます。

就学時の問題点は?

本邦における466例の集計結果では、排便による問題で就学上の問題ありとされたのは49例(10.5%)、同様に排尿障害による問題では48例(10.3%)、学力低下による問題点では14例(3%)でした。

結婚生活に関しては?

本邦における466例の集計結果では、結婚されていたのは17例(3.6%)で、性交障害有りと報告されたのは10例(2.1%)、出産は4例(0.9%)でした。
その後、出産の報告が少しずつ増えています。

障害者認定に関しては?

本邦における466例の集計結果では、直腸膀胱障害認定、腎機能障害認定、身体障害認定を受けている人はそれぞれ100例(21.5%)、22例(4.7%)、44例(9.4%)で、直腸膀胱障害と腎機能障害認定をともに受けている人は19例(4.0%)で、3種の障害者認定を全てうけている人は9例(1.9%)でした。

 

情報提供者
研究班名 希少難治性消化器疾患の長期的QOL向上と小児期からのシームレスな医療体制構築班
研究班名簿 
情報更新日 令和5年1月(名簿更新:令和6年6月)