モワット・ウィルソン症候群(指定難病178)

もわっとうぃるそんしょうこうぐん
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

次の子どももモワット・ウィルソン症候群になることはあるのでしょうか?

本症候群は、常染色体顕性遺伝(優性遺伝)と呼ばれる遺伝形式を示す疾患です。対になっている二つの遺伝子の片方の病的バリアントが原因です。通常は患者さんのご両親のZEB2遺伝子には病的バリアントはなく、両親の配偶子(精子あるいは卵子)のどちらかのZEB2遺伝子に突然変異が起こり、患者さんが本症候群になったと考えられます。そのために患者さんの兄弟姉妹が同じ遺伝子の変異を持ち本症候群になる可能性は、生殖腺モザイクと言われる例外的な場合を除いてありません。

生涯、さまざまな病気(合併症)が次々に出てくるのでしょうか。

病気の解説には多くの合併症が記載されていますが、患者さんによってひとりひとり異なります。モワット・ウィルソン症候群を初めて診断された時には全身のチェックを行いますが、手術が必要な重大な合併症は一度検査してその有無を確認すれば、後から現れることはほとんどありません。年齢に応じて健康上注意する事柄が知られていますので、定期的に専門医に受診し健康管理を行います。

 

情報提供者
研究班名 患者との双方向的協調に基づく先天異常症候群の自然歴の収集とrecontact可能なシステムの構築班
研究班名簿 
情報更新日 令和5年1月(名簿更新:令和6年6月)