自己免疫性後天性凝固因子欠乏症(指定難病288)

じこめんえきせいこうてんせいぎょうこいんしけつぼうしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

どんな時にこの病気が疑われますか?

これまで異常あるいは過剰な出血をしたことがないのに、特に理由もなく、皮膚が青紫になったり、筋肉が腫れて痛むなど、体のあちこちに出血するようになった時には、この病気かそれに似た病気である可能性があります。

そんな時にはどうしたら良いですか?

まず主治医の先生に症状を訴えて、血液の固まり易さの検査をしてもらってください。普通の止血検査(血小板数、凝固時間など)の数値が正常か異常かを調べてもらって、出血の原因と関係する凝固因子の働き(活性)を調べてもらってください。

凝固因子の働きが悪い(活性が低い)時にはどうしたら良いですか?

主治医の先生が血液内科医でない場合は、急いで最寄りの血液内科医に紹介してもらって検査・診断・治療を受ける、あるいは必要に応じて厚労科研研究班の事務局に連絡してもらってください。(研究班事務局のホームページに具体的な説明があります。)

研究班ではどんなことをするのですか?

まず、主治医(血液内科医)の先生から患者さん本人あるいはご家族の方に、必要な検査について説明をしてもらいます。患者さんは説明を聞いて納得したら、同意文書に署名してください。疑問があれば納得するまで署名する必要はありません。同意書に署名された場合は、主治医の先生から検査に必要な量の血液を採血してもらい、研究班に送ってもらいます。出血が続いていて、痛みもあるでしょうから、早く検査・診断して治療を始めるためには、血液をなるべく早く送るのが良いでしょう。研究班では、働きが悪く(活性が低く)なっているそれぞれの凝固因子に関係する精密検査(特に凝固因子に対する 自己抗体 の有無)を行います。

精密検査の結果は、どのようにして分かりますか?

大まかな結果は、患者さんの血液が研究班に届いた当日から数日以内に分かるので、主治医の先生にメールで連絡が届きます。患者さんは主治医の先生から、結果について説明を受けてください。

結果が分かった後はどうなるのでしょう?

検査結果によって病気が診断されるので、主治医の先生が責任を持って、患者さん一人一人にとって最も適切な治療を実施することになります。具体的な治療方法については、この難病情報センターホームページの「医療従事者向け」欄をご覧ください。なお、主治医の先生は、その後の経過や治療の結果を研究班に伝えて相談しながら、患者さんのお世話を続けます。専門的な診断、治療の指針(ガイドライン)や解説論文もありますが、一般の方には難解で誤解される可能性があるので、できるだけ担当の医師の方にお尋ねください。

 

自己免疫性出血症治療の均てん化のための実態調査総合的診療指針の作成研究班事務局ホームページ
https://kintenka.jp/

 

情報提供者
研究班名 自己免疫性出血症治療の「均てん化」のための実態調査と「総合的」診療指針の作成班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和5年11月(名簿更新:令和6年6月)