後縦靱帯骨化症(OPLL)(指定難病69)
こうじゅうじんたいこっかしょう
- 軽微な転倒を避ける以外に不用意に頚部を後屈しすぎないようにする必要があります。飲酒後の転倒などは、大きな外力が首にかかるため脊髄を損傷する恐れがあります。普段は歩行に大きな問題を感じていなくても、飲酒により軽度の運動障害が表に出て、転倒しやすくなる可能性も考えられます。また、理髪店で顔を剃るときや美容室での洗髪、歯医者さんで治療を受けるときにも頚のむきに注意が必要です。特に病気を持っていることがわかったあとに、マッサージや整体などで強い力で首を矯正することはさけるべきです。スポーツでは首に負担をかけるラグビーやレスリング、相撲等の種目は避ける必要があります。
日常生活での注意点について教えてください
- 通常、頸や肩のこりや痛みのみの症状であれば、消炎鎮痛剤、筋肉弛緩剤を使用した保存治療が行われます。今後、手のしびれが出現したり、箸が使いにくくなったりした場合や、歩行に障害が出現した場合などは、手術が必要となる場合もありますので、担当の先生とよくご相談ください。また軽微な外傷で、急に麻痺の発生や憎悪をきたすことがありますので、転倒などには十分注意してください。
最近、頸や肩のこりがひどく頚椎のレントゲンを撮ったところ、頚椎後従靭帯骨化症があると言われました。今のところ特に症状はありませんが治療の必要はありますでしょうか?
- 手術は首の後方からおこなう椎弓形成術(神経の通り道を広げる手術)が行われることが多いですが、靭帯骨化の形や大きさによっては前方固定術(首のまえから侵入して骨化部分を摘出もしくは薄くして骨を移植する)が選択されることもあります。手術の成功は何をもって成功とするかによりますが、大半の症例では、手術前より症状はある程度改善します。ただし全ての症状がなくなるわけではありません。神経の改善する割合は個人差があり、平均すると手術前の症状が約半分程度にまでよくなると言われています。手足の動かしにくさは改善されることが多いのですが、特にしびれは残りやすい傾向にあります。手術を必要以上に怖がって時期を逃してしまうとさらに神経の回復が悪くなってしまう可能性がありますので、担当医の先生とよく相談され手術方法や時期を決められるとよいと思われます。
手指のしびれや、ワイシャツのボタンがしめにくくなり、最近、歩行時につまずきやすくなり病院を受診したところ、担当の先生から頸椎の手術を勧められました。手術の概要、成功率、結果について教えてください。
研究班名 | 脊柱靭帯骨化症に関する調査研究班 研究班名簿 |
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情報更新日 | 令和4年12月(名簿更新:令和6年6月) |