胆道閉鎖症(指定難病296)
たんどうへいさしょう
- 4番は一応正常範囲内の便の色調ですが、実際には胆道閉鎖症の初期段階でもこれに近い便色を示すことがあります。白目が黄色っぽくみえる場合や尿が黄色い場合、または、5・6番の便色が4番になり、さらに薄くなる傾向があるようなら、すぐにお近くの小児科の先生か、可能なら小児外科専門医に相談することをお勧めします。
日本胆道閉鎖症研究会会員施設
http://jbas.net/organization/shisetsu/
日本小児外科学会専門医制度認定施設
http://www.jsps.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/2023Facility.pdf
便カラーカードの番号が4番に近いのですが、どうしたらよいでしょうか?
- 手術時期が早いほど、長期間にわたって肝移植を受けることなく通常の生活を送れる患者さんの頻度が高くなること、とくに生後30日以内に手術が行われると、手術後経過が一段とよいことがわかっています。一方生後3ヶ月を越えて手術が行われると、その後肝移植が必要となる患者さんの割合が増える傾向が明らかです。しかし、生後100日を過ぎてから手術を受けた患者さんの中にも長期間にわたり自分の肝臓で生活できる場合があるので、手術時期が多少遅くなってもまず通常の手術が行われるのが一般的です。しかし、病状が進行して肝硬変の状態となり、通常の手術で改善が得られる可能性が少ないと判断された場合には、初めから肝移植が勧められる場合もあります。
手術時期が遅れるとどうなるのでしょうか?
- 手術で黄疸がなくなることは、自分の肝臓で長期間生活できるための最低条件といえます。一旦黄疸がなくなってもその後再発したり、繰り返す胆管炎や門脈圧亢進症その他の合併症のために肝移植が必要となることもまれとはいえません。手術後の経過がいかに順調にみえても、生涯にわたって定期通院を継続し、常に健康に注意を払うことが必要です。
手術を受けて黄疸がなくなりましたが、肝移植は必要がなくなったと考えてよいのでしょうか?
- 「日本胆道閉鎖症研究会」は、胆道閉鎖症の治療研究に携わる医師・研究者によって1975年に組織された団体で、そのホームページ(http://jbas.net/biliary-atresia/)で胆道閉鎖症の概要や胆道閉鎖症全国登録の集計結果、および胆道閉鎖症診療ガイドラインの情報を見ることができます。
「胆道閉鎖症の子どもを守る会」のホームページ(http://tando.lolipop.jp/)で家族会の活動状況を知り、また出版物『新・胆道閉鎖症のすべて 第4版』を購入することができます。
胆道閉鎖症に関するいろいろな情報を知りたいのですが、どうしたらよいでしょうか?
- 手術後成人期まで元気に生活している患者さんの中にはすでに結婚や出産を経験しておられる方も大勢いらっしゃいます。ただし、これらのイベントが体調に変化をもたらす可能性があることは知っておいていただきたいと思います。とくに出産は女性にとって大きなストレスといえ、出産を契機に急激に肝臓の障害が進むことも少なくありません。ひとりひとり身体の状態が異なるので一概には申し上げられませんので、事前に主治医に十分相談されることをお勧めします。