レノックス・ガストー症候群(指定難病144)

れのっくすがすとーしょうこうぐん
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

レノックス・ガストー症候群は、ウエスト症候群から移行することが多いと聞きました。どのくらいの患者さんが移行するのでしょうか。移行を予防することはできるでしょうか。

ウエスト症候群からレノックス・ガストー症候群に移行することは、よく知られています。(2022年の国際分類では、ウエスト症候群は乳児てんかん性スパズム症候群に名前が変わりました。)ウエスト症候群の30~60%の患者さんがレノックス・ガストー症候群になり、レノックス・ガストー症候群の患者さんのうち20~60%は、ウエスト症候群から移行したという報告もあります。国内でこの移行について検証した研究はありませんが、多くの専門医から、そこまで多いように感じないという声をよく聞きます。一般論として、ウエスト症候群の 予後 は、ウエスト症候群の原因が何かによっても変わります。レノックス・ガストー症候群になるようなウエスト症候群は、もとから少し重症の原因があったと考えるほうが良いと思います。移行を予防できると実証された方法はないのですが、従来、移行が多かったと報告されていたのに、現在は少ない印象があることを考慮すると、現在、国内では、ウエスト症候群が、早期に発見されて治療されていることが多く、それが予後の改善に貢献している可能性があります。

 

情報提供者
研究班名 稀少てんかんの診療指針と包括医療の研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和6年11月(名簿更新:令和6年6月)