大理石骨病(指定難病326)
だいりせきこつびょう
- 骨は絶えず破骨細胞によって一定の量だけ溶け(骨吸収)、その分だけ骨芽細胞によって新しく出来て(骨形成)元の形を維持しています。大理石骨病では骨吸収が妨げられるため、骨が硬くなりすぎてしなやかさを失い、骨折しやすくなります。また、骨吸収が障害されることにより骨形成も相対的に悪くなるため、いったん骨折が生じると骨形成による治癒が遅れるのもこの病気の特徴です。
大理石骨病では骨が硬くなるのにどうして骨折しやすくなるのですか?
- 大理石病でも軽症の場合には、生涯、日常生活に支障をきたすことのない方もいらっしゃいますので、過度に不安になる必要はありません。しかし、通常の方よりは骨が弱く骨折しやすいし、いったん骨折すると治りにくいので、骨折しないように注意するのは必要です。また、顎の骨の骨髄炎や顔面神経麻痺など合併症に対する知識を持っておられると、そういった症状が出現した場合、早めに医療機関を受診できるかもしれません。
すねが痛くて整形外科でレントゲンを撮影したら、「あなたは大理石骨病です」といわれました。これまで、スポーツを含め普通の生活をして骨折したこともありません。すごく不安ですが、今後、どのように生活をしていけばよいですか?
- 全身の骨が硬くなる病気(骨硬化性疾患といいます)は大理石骨病の他にも濃化異骨症、骨斑紋症、骨線条症、流蝋骨症、骨幹異形成症(エンゲルマン病)、頭蓋骨幹端異形成症、パイル病など多数あります。大理石骨病と同様、濃化異骨症では骨折に注意が必要であり、頭蓋骨がぶ厚くなる病気(頭蓋骨幹端異形成症など)では脳神経症状が出現することがあります。
大理石骨病以外に骨が硬くなる病気はありますか?
- 親から子へ遺伝することがあります。お子さんがいらっしゃる場合には一度、整形外科で診てもらってもよいかもしれません。
大理石骨病と診断されたのですが、この病気は遺伝するのですか?