先天性肺静脈狭窄症(指定難病313)
- 治療は、カテーテル治療(バルーン拡大術またはステント留置術)か外科手術です。ただしいずれの治療法も再狭窄の頻度が高く、肺の中の末梢の肺静脈の低形成をともなう場合は治療が困難となります。主治医とよく相談して治療方針を決定をしてください。一方、総肺静脈還流異常症に合併した肺静脈狭窄症は、発見次第、総肺静脈還流異常と一緒に早期の手術が必要です。
先天性肺静脈狭窄症と言われました。狭窄を開く手術をすれば治るのでしょうか?
- 肺高血圧の有無などで、参加可能な運動は異なります。可能な運動量を決めるための心臓カテーテル検査、運動機能検査などが必要なことがあります。
中学校や高校で体育や運動部活動にはどのくらい参加していいですか?
- 肺静脈の狭窄が遺残する多くの症例では、妊娠・出産は難しい問題があります。個々で状況は異なりますので、妊娠・出産が可能か、その危険性がどの程度かについては、妊娠前に十分な検査を行い、その結果をもとに主治医および成人先天性心疾患専門医とよく相談して下さい。
妊娠、出産はできるのですか?
参考資料
① 小児・成育循環器学(改訂第2版).日本小児循環器学会編集. 診断と治療社, 2024.
② 日本成人先天性心疾患学会ホームページ総合・連携認定施設一覧
https://www.jsachd.org/specialist/list-facility/
③ 成人先天性心疾患診療ガイドライン(2017年改訂版)
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/08/JCS2017_ichida_h.pdf
④ 先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf
⑤ 心疾患患者の妊娠・出産の適応、管理に関するガイドライン(2018年改訂版)
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2018/06/JCS2018_akagi_ikeda.pdf
⑥ 先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン(2022年改訂版)
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/03/JCS2022_Ohuchi_Kawada.pdf
⑦ 先天性心疾患、心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン(2021年改訂版)
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Sakamoto_Kawamura.pdf
研究班名 | 先天性心疾患を主体とする小児期発症の心血管難治性疾患の救命率の向上、円滑な移行医療、成人期以降の予後改善を目指した総合的研究班 研究班名簿 |
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情報更新日 | 令和6年11月(名簿更新:令和6年7月) |