MECP2重複症候群(指定難病339)

えむいーしーぴー2ちょうふくしょうこうぐん
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

Xq28重複症候群とMECP2重複症候群の違いは何ですか?

Xq28はX染色体の遠位端の領域で、ここには複数の遺伝子があります。MECP2重複症候群は、このうちMECP2遺伝子を含む領域を重複しています。一方、int22h1/int22h2関連Xq28重複症候群はint22h1からint22h2の領域にある7~8個の遺伝子を含み、これを重複しています。この領域には、MECP2遺伝子が含まれていません。症状は似ているのですが、痙性麻痺はなく、筋緊張低下やてんかんは極めて稀です。

症状の重さは、MECP2遺伝子の重複の幅と関係していますか?

MECP2重複症候群では、MECP2遺伝子と隣接しているIRAK1遺伝子を含み、約0.3〜4Mbのサイズが報告されています。これら、重複の領域によらずほぼ同じ症状を呈します。しかし、FLNA遺伝子を重複領域に含む患者さんでは、消化器症状(食道胃逆流症状や消化管の閉塞など)が重いことが報告されています。また、MECP2三重重複では、MECP2重複症候群より重症となることが知られています。

症状が進行していくとは具体的にどのようなことですか?

症状が重くなるということです。病初期にはみられなかった症状が現れたり、特定の症状が重症化し、これまで効果があった治療が効かなくなったりします。

 

情報提供者
研究班名 MECP2重複症候群及びFOXG1症候群、CDKL5症候群の臨床調査研究
研究班名簿
情報更新日 令和6年4月(名簿更新:令和5年6月)