多系統萎縮症(1)線条体黒質変性症(指定難病17)

たけいとういしゅくしょう せんじょうたいこくしつへんせいしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

(1)線条体黒質変性症
(2)オリーブ橋小脳萎縮症
(3)シャイ・ドレーガー症候群

この病気の確実な診断はどうするのですか

この病型を含めて多系統萎縮症の診断には、国際的な診断基準(Gilman分類, Movement Disorders Society MSA分類)に基づいた診断が広く行われています。30歳以上の成人で、パーキンソン病によく似た症状で発病し、パーキンソン病に比べて薬の効き目が悪く、症状が早く進み、似た症状をきたす他の原因が見当たらない場合に、この病気を疑います。診断は臨床症状の組み合わせが重要視されます。線条体黒質変性症ではパーキンソン病に似た症状に自律神経症状(起立性低血圧や排尿障害など)の組み合わせです。また、脳MRIでは線条体や小脳、脳幹が萎縮するなど画像検査の特徴的な所見も診断に考慮します。鑑別すべき重要な疾患はパーキンソン病です。心筋シンチグラフィー、脳SPECTやPET検査などが鑑別診断に役立つことがあります。

 

情報提供者
研究班名 運動失調症の医療水準、患者QOLの向上に資する研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和4年12月(名簿更新:令和6年6月)