神経有棘赤血球症(指定難病9)
しんけいゆうきょくせっけっきゅうしょう
- 遺伝性の病気ですが、感染性の疾患ではなく空気や食べ物を通してうつることはありません。
この病気はうつりますか?
- 有棘赤血球舞踏病であるかどうかの診断は、臨床症状と有棘赤血球(トゲトゲのある赤血球)がみられるかにより推定することが可能です。しかし、正確な診断には、遺伝子診断を行う必要があります。遺伝子診断を行う場合には、遺伝子診断により起こってくる様々な事柄についてきちんと説明を行い、患者さんの強いご希望がある場合に行います。また、家系内に患者さんがいる場合に、今後未発症者が発症するかどうかを知るため、どうしても遺伝子診断を希望される場合には、臨床遺伝専門医に相談していただき,臨床遺伝専門医による説明の上,同意をなさってから遺伝子診断をすることを日本神経学会では推奨しております。
診断はどの程度確実ですか?
- 有棘赤血球舞踏病に含まれる疾患は多々あります。指定難病は有棘赤血球舞踏病とMcLeod症候群のみです。有棘赤血球は採血法や顕微鏡でみるための処置などでもみられることもあり、有棘赤血球が有ったから有棘赤血球舞踏病とは限りません。また舞踏運動も様々な疾患で診られることが少なくないため、脳神経内科専門医に診断していただくことを勧めします。
舞踏運動(コレア)と有棘赤血球があれば有棘赤血球舞踏病ですか?
- わざとはやっていません。わざとではなく自分の意思とは無関係に身体のどこかが動いてしまう運動のことを不随意運動といいます。自分の意思で止めることはできません。眠っている時には見られず、精神的緊張や、歩行などの動作に伴って増強する傾向があります。舞踏運動は不随意運動のうちの一つで、やや速い運動で、手先や顔にみられることが多いようです。