遅発性内リンパ水腫(指定難病305)

ちはつせいないりんぱすいしゅ
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

この病気の原因はわかっているのですか?

現時点では原因は明らかになっていません。調査研究班が実施した調査では、先行する高度難聴の多くは9歳未満で発症している割合が約半数を占めることが明らかとなっております。また、先行する高度難聴の原因としては、原因不明が最も多く、次いで突発性難聴やムンプス難聴の頻度が高いことが明らかとなっています。

どのような治療がおこなわれるのですか?

現時点で有効な根本的治療法は確立していません。めまい症状の改善を期待して浸透圧利尿薬、ATP製剤、ビタミン製剤などの薬物を服用します。また、症状に応じて抗不安薬や漢方薬が組み合わせて用いられる場合もあります。
また、ストレスがめまい発作を引き起こしやすくしている場合は、日常生活の環境を改善してストレスを軽減することも有効とされています。これらの保存的な治療でめまい発作が制御できない場合は、中耳加圧治療や手術を行います。
なお、難聴に対しては有効な治療法は確立しておらず、本人の必要度および聴力に応じて補聴器などを用いた補聴が行われます。

 

情報提供者
研究班名 難治性聴覚障害に関する調査研究班
研究班名簿 
情報更新日 令和5年11月(名簿更新:令和6年6月)