バッド・キアリ症候群(指定難病91)

ばっどきありしょうこうぐん

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

診断に必要な検査にはどんなものがありますか?

血液学的検査では貧血と肝機能異常が認められることがありますが、確定診断はできません。 内視鏡・超音波・CT等で、静脈瘤・肝腫大・脾腫・側副血行路等をチェックします。 肝静脈カテーテル法・肝静脈造影は最も確実な検査であり、診断のみならず閉塞部位の確認にも有効です。

治療が必要となるのはどんなときですか?

急性型の頻度は稀ですが、急速な経過をとり重篤な状態に陥りやすいため、早急な治療が必要です。
慢性型は多くの場合無症状で経過し、次第に下腿浮腫、腹水、腹壁静脈怒張等を認めます。このような症状が出現した場合、うっ血性肝硬変と進行している可能性が高く、浮腫や腹水等のコントロールのため に薬物療法が必要となります。また、食道胃静脈瘤からの出血を予防するための処置が必要となります。

症状が出たときにはどういうことに注意しなければならないですか?

定期的に通院し、静脈瘤・貧血・腹水等のチェックを受けることが大切です。場合によっては入院の上、病態に応じた適切な治療を受けることも必要です。


情報提供者
研究班名難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日令和5年11月(名簿更新:令和6年6月)