ビタミンD依存性くる病/骨軟化症(指定難病239)

びたみんでぃーいぞんせいくるびょう/こつなんかしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

ビタミンD欠乏性くる病/骨軟化症とどう違うのですか?

ビタミンD欠乏性くる病/骨軟化症は、ビタミンDの摂取不足および日光照射不足により発症します。それに対し本症では、ビタミンDは足りている状況であっても、主に体内で活性化できない(1A型:1位水酸化酵素異常)あるいは受容体に結合できない(2型:ビタミンD受容体異常)ために、発症します。このため、ビタミンD欠乏を補う程度のビタミンDの摂取では治らないことになります。

ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症とどう違うのですか?

ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症は、低リン血症性くる病/骨軟化症、もしくはFGF23(fibroblast growth factor23:線維芽細胞増殖因子23)関連低リン血症性くる病/骨軟化症とも呼ばれ、血中のリンの値が低くなることにより、骨の石灰化不全がおこり発症します。従って通常、治療には活性型ビタミンDとリン製剤の補充や抗FGF23抗体の投与が必要となります。一方、ビタミンDの代謝障害や反応不良により発症する本症に対しては、活性型ビタミンDやカルシウム製剤は投与しますが、リン製剤の投与は行いません。

 

情報提供者
研究班名 ホルモン分泌・受容障害に関わる難病の調査研究班
研究班名簿 
情報更新日 令和4年12月(名簿更新:令和6年6月)