神経線維腫症Ⅱ型(指定難病34)

しんけいせんいしゅしょうⅡがた
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

神経線維腫症Ⅰ型
神経線維腫症Ⅱ型

この病気の専門医はいますか?

特に専門医はいません。脳神経外科の専門医であれば診療してもらえます。ただ、全国にこの病気の診療経験の多い病院がありますので、一度主治医から紹介してもらって受診するとよいでしょう。

どのような検査が必要ですか?

毎年1~2回の定期検査が必要です。神経学的検査・聴力検査・頭部MRI・脊髄MRI・白内障検査などを受けて下さい。特に、頭部MRI検査は半年毎に受けることをお勧めします。

手術は受けたくありませんが、手術は必要ですか?

成長する腫瘍や、脳を圧迫する腫瘍には手術が必要になる場合がしばしばあります。一般的に手術を避けたいと考えますので、手術は遅れがちになり、かえって治療経過が悪くなります。比較的小さな病変であれば、定位放射線治療で治療が可能な場合があります。手術が必要かどうかは、経験の多い先生と良く相談してください。

子供の検査をした方がいいですか?

お子さんに病気が遺伝する可能性があります。お子さんが病気について理解して判断できる年齢になったら、一度頭部MRI検査をするといいでしょう。成人になってMRIで聴神経腫瘍がみつからなければ、この病気の可能性は低いと思います。

両親はこの病気ではありません。兄弟にこの病気がおこりますか?

両親がこの病気ではない場合、この病気は両親からの遺伝で発症したのではなく、ご本人の体ができるときに病気になったと考えられます。従って、兄弟にはこの病気はおこりません。

ベバシズマブの治療は可能ですか?

国内では保険適応がありません。倫理委員会の承認を得た施設であれば、自由診療(自費)として治療を受けることは可能です。2週間ごとの点滴治療ですが、高額になります。

聴性脳幹インプラントや人工内耳は可能ですか?

聴性脳幹インプラントは、国内では保険適応がありません。倫理委員会の承認を得た施設であれば、自由診療(自費)として治療を受けることは可能ですが、器機および手術のための入院費用など、とても高額になります。人口内耳は、両耳ともに高度の難聴を来した方で、聴神経の状態によって適応となる場合があり、この場合は健康保険を使った治療が可能になります。

 

情報提供者
研究班名 神経皮膚症候群および色素性乾皮症・ポルフィリン症の学際的診療体制に基づく医療最適化と患者QOL向上のための研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和6年10月(名簿更新:令和6年6月)