カナバン病(指定難病307)
かなばんびょう
- からだの情報源である遺伝子の変異により、栄養の代謝に必要な酵素が働かず、頭の中にNAAという物質が溜まることにより脳の機能が悪化し、運動や知的な障害が生じる病気です。これまでの研究から、常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)といって、ご両親がともに健常保因者(疾患原因遺伝子変異をひとつ持っているが無症状)で、父方、母方から1つずつの疾患原因遺伝子を受け継いでお子さんに発症することが多いと考えられています。両親が保因者であれば、生まれるお子さんの25%が発症する確率になります。詳しい説明は、遺伝カウンセリングが可能な医療機関でご相談されることをお勧めします。
病気はなぜ起こるのでしょうか?
- 現在のところ根本的な治療がないのが現状です。しかしながら、NAAの蓄積を抑えるためのいくつかの治療法が試されています。また、実験室レベルでは、ウイルスベクターを用いた遺伝子治療が研究されており、今後の臨床応用が期待されています。
有効な治療法はありますか?